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日本人ならではの季節感を伝える伝統的な習わしや暦、
それにまつわる食。
その季節がもたらす味わいと、
今月の料理用語などについて、やわらかくご紹介。

【食と暦】
九月【月見】
陰暦八月十五日は中秋の名月(今年は9/24)。
名月といえば陰暦九月十三夜の月も(今年は10/21)
「のちの名月」と称されます。
お月見といえば、月見団子を盛り、すすきや秋草を飾り
里芋やさつまいも、枝豆や栗などを供えて
秋の収穫を祝います。
十五夜を「芋名月」、十三夜を「豆名月」、
片方だけ見るのを「片見月」といって忌み嫌い
両方の月を楽しんだそうです。
月見といえば、子供の頃よく近所の家の
お供え物を盗りに行った事があったっけ・・。
でもそれは、月の神に取られたといって喜ばれたそうな
もっと盗れば良かった!
八月【盂蘭盆会】うらぼんえ
盂蘭盆会は、冥界から戻ってくる先祖の霊を迎えて
供養するという
仏教の信仰から起こった行事です。
釈迦の弟子の目連が餓鬼道におちて苦しんでいる母を救う為に
釈迦に教えを乞い、陰暦の七月十五日に
「百味の飲食を供えて供養せよ」
という教えに従って母の苦を除いた事に由来するのだそうです。
今では、地方によって新暦の七月、
または月遅れのお盆として八月に
行われるようになりました。
昔は、先祖の霊を供養するお盆の間くらいは
生臭物を避けて精進料理を食べました。
材料は、しいたけ・麩・凍り豆腐・湯葉・
乾物・豆腐・豆・海藻・ごま・くるみ
季節の野菜・植物油などで動物性たんぱく質と脂肪はありません。
しかし、各種ビタミンや、ミネラルなど栄養的には
たいへんバランス良く取り入れられています。
ダイエットには最適な料理といえるんではないでしょうか。
馳走【ちそう】
韋駄天という神様は、足の速い神様として知られています。
その韋駄天が駆け廻って食物を集めた。
それがすなわち「馳走」の始まりだそうです。
もてなしとは、材料の莵集から調理まで全てにわたって
主人自ら立ち働き走り回る。
それでこそ客の為に心を尽くした事になるようです。
そこで、誠意ある饗応を馳走と呼んだのがやがて
日常の食膳に対しても美味への
賛辞と感謝の念を表す言葉として
「ごちそうさま」というようになったそうです。
真のもてなしとは、金ではなく足でするもののようですね。
七月【七夕】
奈良時代に乞巧奠(きっこうでん)という
裁縫の上達を願う中国の風習が伝わり、
平安期の宮中では、牽牛と織姫のロマンチックな逢瀬の日に、
庭に五色の糸を通した金銀の針と共に
桃、梨、茄子、胡瓜、大豆、ささげ、
干し鯛、のしあわびなどを供え、
天皇が星合をご覧になりながら
管弦などの宴が催されたそうです。
ところで、そうめんも七夕にはつきもの。
もともと農耕を意味する牽牛星に供える食品と
衣料作りを司る織女星に供える五色の糸が一つになって
糸になぞらえたそうめんが用いられるようになったそうです。
宇宙的な広がりさえ感じるロマンティックな行事ですが、
雨が降らないと二人が出会ってしまい
その為、悪病や不作にみまわれるとする地域もあるそうです。
でも、年に一度くらい逢わせてやりたいですよね・・。
私は年に一度じゃ がまんできないけど・・・・・。
六月【夏越の祓】
一年のちょうど中間にあたる六月、水無月。
古くからの行事に、この半年間の穢れを祓う
「夏越の祓」(なごしのはらい)があります。
過ぎた半年間の罪や穢れを祓い、本格的な夏に向けて、
無病息災を願うものです。
六月三十日、厄除けの為に「水無月」をいただきます。
三角形の愛らしい和菓子です。
葛製・新粉製の上に、小豆を炊いたものを散らした
シンプルな味わいです。
私は、たくさん食べなくては・・・・。

【和食編】
冬瓜(とうがん)
あっさりした味と独特の清涼感はまさに盛夏向きの野菜。
京都で「加茂うり」と呼ばれるとうがんは、
初夏から秋口までが出回り期ですが
なのになんで「冬瓜」?
貯蔵が効き、冬場に食される事が多かった為や
以前は冬に種をまいて翌秋霜を当ててから食べると
一段と味が良い事から「冬瓜」の名がついたとされます。
蓴菜(じゅんさい)
ゼリー状の粘膜に包まれて、水中に漂っているさまは
「万葉集」で揺れ動く女心になぞらえられています。
硬く巻いた新芽のしゃきっとした歯ざわりと、
柔らかいぬめりが身上です。
スイレン科の多年生水草で世界中の分布していますが
食用にするのは、日本人と中国人だけだそうです。
吉野仕立て
クズ粉の産地が長野県吉野地方であった事から
クズ粉を使った料理に付ける様になりました。
クズ粉の代わりわりに片栗粉を使う事もありますが
その場合も吉野といいます。
東寺揚げ(とうじあげ)
京都の東寺で作られたことから東寺は「ゆば」の別名。
材料をゆばで包んで揚げたり、
干しゆばを細かく砕いて材料に付けて揚げたり、
湯葉を使った料理にこの名がつけられます。
蚕豆(かいこまめ)
空豆のことです。
何で空豆と書くかご存知ですか。
あんな大きな実を包んださやが空に向かって
育つからだそうです。
蚕豆と書くのは、さやの形が蚕の姿に似ているからとか、
蚕の成熟期と重なるからとか伝えられています。
他にも、いろいろな呼ばれ方をする「そらまめ」
刀豆、四月豆、なつ豆、のら豆、ゆきわり豆・・、
がん豆なんて言い方もありますね。
たんぱく質、カルシュウムに富み、
ビタミンB1,B2も含む豆類です。
空豆のおいしいのは三日間といわれるほど
味の良い時期が短いようです。
淡い緑とひかえめな味と香りが、
速い夏の訪れを知らせてくれます。
杜松の実(ねず)
ヒノキ科の常緑針葉樹。
西洋ではこの実をジュニパーベリーといい、
乾燥させて香辛料にしています。
肉料理に良く使いますが、
カクテルに使うジンの香り付けにも使われています。

【洋食編】
クールジェット(仏)
「ズッキーニ」というほうが知られているかもしれないですね。
アメリカ生まれでイタリア人好みの
かぼちゃの仲間です。
淡白な味わいで緑と黄色の種類があります。
料理で有名なのはラタトゥイユ。
野菜の旨煮です。
ポシェ(仏)
調理法のひとつで主に仕上げの為にする湯で方。
素材をゆるやかな沸騰水でゆでる事。
ガスパッチョ(西)
スペインの冷たい野菜スープ。
数種の野菜とワインヴィネガー、トマト等を
ミキサーで混ぜ合わせ冷やしたもの。
同じ野菜スープでも、青汁よりはずっと飲みやすいよ。
エスカベッシュ
簡単に言えば、衣揚げした魚の酢漬けです。
魚を衣揚げし、千切にりした野菜を乗せ、
ソース・ヴィネグレットを掛け、漬けこむ。
元来はスペイン料理で、日保ちを考えた料理です。
良く冷やしてから食卓に出すと
夏のビールやワインのつまみにもぴったり。
ラタトゥイユ(仏)
数種類の野菜を取り合わせて作る南フランスの煮こみ料理。
エスカルゴ(仏)
口の悪い人は「でんでんむし」なんて言いますが、
主に、ちゃんと養殖された食用カタツムリです。
ほとんどが、フランスから身の水煮詰と
殻がセットで空輸されてきます。
今月は、梅雨ということで、会席の前肴に入れましたが、
旬でいけば最も美味なのは、
冬眠に入る前の身が肥える時期だそうです。
ムース(仏)
本来、こけとか泡とかという意味を持ってますが、
口当たりの良いふんわりとした料理や菓子のことを言います。
ポワレ(仏)
鍋にバターと材料だけを入れて蓋をして、
オーブンで蒸し焼きにすること。
フライパンで炒めることを指す場合もある。
ブレゼ(仏)
蓋をして蒸し煮すること。
ビシソワーズ(仏)
正式には、ポタージュ・クレーム・ビシソワーズ。
クリームスープのビシー風(フランス中部の温泉地)。
バターで炒めた野菜、ジャガイモをブイヨンで煮こみ、
裏ごしして生クリームを加えたもの。
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